4月-8月で読んだ本

こちらに来るにあたって、本なんてめったに買えなくなるから、嫌でも読むだろう…と古い名作をいっぱい持ってきたんだが、意外と現地でも手に入ったり、電子書籍で簡単に購入もできたりで、そんなに数読めていない。

(マンガが好きすぎて…マンガを読んでしまう…)

以下に、こっちに来てから今日までの読んだ本(マンガ除く)を記録。

読んでる本はわたしの趣味じゃないのも多分にあり(主に古めのやつと、海外小説)、これは前に先生からもらった『これだけは読んでおくべき本リスト』というのから、ちょくちょく選んでいるのである。(リストの大半読んでなかった)(わたしの読書は超偏ってんだ!と自覚した)

ただこれはとても良いかもしれないと、1年弱続けて思っている。

自分で選ぶと無意識に寄って、好きなパターンだから買ってることが多い。

自分で選ばないと、普段ないような出会いがあって、発見が多い。感激も大きい気がする。

(心がより動いたのに★つけたら、そっちばっかだった)

まあ、リストの中から選んでるのは自分だから本当は半々というのがポイントなのかもしれない。

ちなみにマンガでは松本大洋のsunnyに今一番心をがっしがっし揺すぶられている。 

↓ ↓ ↓以下リスト↓ ↓ ↓

『コインロッカーベイビーズ(下)/村上龍』★

『コインロッカーベイビーズ(上)/村上龍』★
⇒読み始めたら一気だった。『限りなく透明に近いブルー』よりこっちが好き。山根の「ああだめだ」がなぜか一番残っている…心臓の音を聞いて、やりすごそうとするところも。

銀の匙中勘助』★

⇒子どもの目で見た世界、文章。宝物みたい。何よりも叔母ちゃんが…叔母ちゃんが…

『よるのふくらみ/窪美澄

⇒1話が好き。牛乳買って帰るところが印象的だった。それぞれが切実なことに答えを出していく際の痛み。ちょっともやもやも残る。

仮面の告白三島由紀夫

⇒主人公が抱えてるものが同性愛だけなのかと思ったら…粗野な男を殺すときの苦悶の表情を妄想するとぞくぞく…みたいなのでそれは一層苦しいだろうと思った。

『ミドリのミ/吉川トリコ

⇒書いてる人は優しい人なんだろうなあという読後感。お母さんが不器用な生き方すぎて一番気になる。

『黒い雨/井伏鱒二』★

⇒原爆を悲劇の書き方ではなくて、そのときを生きたひとの生活の書き方で描いている。実在の日記をもとにしてて、偉人的な要素をあえて書かなかったとどこかにあったけど、偉人伝じゃない書き方でこそ書き表せるものもあると思った。

『男ともだち/千早茜

⇒これを読んだ後感想を見て回ってて「あまりにリアルだった」と書かれてて、わたしは真逆を感じていたので、人それぞれリアルはちがうのだと思った。

ハリー・ポッターと死の秘宝/J・K・ローリング

ハリー・ポッターと謎のプリンスJ・K・ローリング

ハリー・ポッターとフェニックスの騎士団/J・K・ローリング

ハリーポッターと炎のゴブレットJ・K・ローリング

⇒ずっと途中で読むのをやめていたが全部読んだ。ハリーは本当に性格がねじまがってるんだが、思春期だと思えばそうかもしれない。でも切れすぎ。ただ全部読めてよかったと思っている。構成力をすごく感じた。スネイプ先生モエの壮大なストーリー。

富士日記(下)/武田百合子』★

富士日記(中)/武田百合子

⇒出会えてよかった一生の本。この夫婦は最高です。こんな文が書きたいなあ。

『月光ゲーム/有栖川有栖

有栖川有栖のデビュー作。なんだろう、探偵役の江上さんのすごさ・魅力があんま伝わらんかった気がしている…江上さんのエピソードがもっと読みたかった。

ティファニーで朝食をカポーティ』★

⇒読みやすかった!この天真爛漫なホリーという魅力的ヒロインを生み出した時点で勝利だとおもう(誰に?)。私は一緒に入ってる短編が好き。おばあちゃんと孫が友だちみたいに遊んでるだけのやつなんだが。

『その青の、その先の、/椰月美智子』

『十二歳/椰月美智子』

『しずかな日々/椰月美智子』★

⇒やっぱり『しずかな日々』が一番かなあ。人生に劇的なことはない、という一文があるんだけど、それそのままの、大切な記憶の連なりみたいな本。

『ガラスの街/ポール・オースター

⇒『孤独の発明』でこんな小説読んだことないと思ってどきどきしたんだが…これはわたしにはわからんかった…わからんかったよ…

『オー!ファーザー/伊坂幸太郎

⇒4人父親がいるんだが(笑)それぞれがいいキャラ…息子が4人の父親をうざがりながらも、一緒にすごせる今の貴重さに気づいた瞬間に、その後想像して勝手に泣きそうになった…

『人生がときめく片づけの魔法/近藤麻理恵

⇒驚くことに今うちは綺麗なままである!!

『尼のような子/少年アヤ』

⇒一般的にダメだと言われる行動に、どうしようもなく共感してしまう。この率直さ、この人間臭さ。いとしさ。

タモリ学/戸部田誠』

⇒いいとも終了してから、タモリ本でタモリの影を探している。

『八日目の蝉/角田光代』★

⇒角田さんはすごいひとだ。理想ではなくて、うまくいかない現実を書いているのに、最後のところでわぁーっと景色の描写の色鮮やかさがよみがえる感じで感動してしまった。

『ナラタージュ/島本理生

⇒先生を殴りたくなってしまうわたしが読んだらあかんのや…

『嫌われる勇気ー自己啓発の源流「アドラー」の教え/岸見一郎・古賀史健』

⇒帯を町田康伊坂幸太郎が書いてる吸引力…温和な教授とひねくれた生徒の会話形式で進んでいくの、面白くて読みやすい構成だった。

『祝魂歌/谷川俊太郎編』 

⇒死ぬことがマイナスではないのだなとおもう一冊。