100%polite

英会話にて、先生が言った。
「あなたはshouldの意味を知ってる?」
と。
わたしは、
「たぶん、知ってる。have toとかと同じ意味ですよね」
と返したら、先生は首を横に振った。
「ほとんどの日本人が実は知らないんだけど」
と前置きして、説明してくれた。
should = suggest a good idea
なんだって。
mustやhave toは、ーーしろ!みたいな強さがあるけど、これは、あくまで、「わたしはそう思うんだけど、やるやらないはあなたの自由だよ」っていう提案の言葉なんだって。
「だから、私がさっき"You should go Washington."とあなたに言ったのも、行くべきだ!じゃなくて、行ったら素敵な場所よっていう意味で、行っても行かなくてもあなたの自由なの」
と。
その言葉にわたしは、ものすごく、じーーーーんとしてしまったのだった。
なんて優しくて、気遣いやさんな言語なんだと。その言葉の奥に、そういうのを見た。

この先生はおばあちゃん先生だったのだけれど、自分は”100% polite"と母親に教えられたのだという。

小さな言い方の違いだ。
たとえば、
"No, you can't."
というところを、
"Sorry, you can't."
という。
頼みごとがあると言われたとき、ただ
”What is it?"
と返すんじゃなくて、
"Sure. What is it?"
という。
とかとか。

そのたった1語に相手の心を気遣ってんだなってのがすごく感じられて、これは優しい英語だ、と感じた。
1語に学ぶところがすごいある。

あと、ただの「困ってる近所の人に助けを申し出る」って言い方の単元をやってるときに、先生はこうも言った。
これはアメリカでよく見られる光景なの、と。

人が困ってる状況にあったら手を差し伸べる。
一度は「大丈夫、ひとりでなんとかできるから」と言われても、その言葉を鵜呑みにせず、その状況が助けを必要なものだとあなたが判断したなら、もう一度"Please, let me help you."と言って、手を貸すの、と。

この話もなんだか、そうだよな、相手が言葉で「大丈夫」といってても、本当に大丈夫とは限らないよなあとか。
本当に助けを必要としている状況かを自分で判断するのって、すげえ大事だなとか。結局手伝いがいらなかったとしても。
いや、ふつうの人は出来てるのかもしれないけど、わたしは一度断られたら引いてる気がして。
本当にやばいひとをほっとくなよ!というのは、昔上司に言われた「まちさんは周りが見えてると思うから、見て見ぬ振りをしちゃだめだよ」という言葉を思い出すのであった。
(すごいギクー!っとした。基本的に、ひとに自分から手を出さないほう。助けを呼ばれたらいくけど。
その後、ちょっとだけ、自分から手を出すようになった…ちょっとだけだけど)

「日本人はpoliteなひとが多いとおもう。だから、こちらでもぜひpoliteな英語を使ってみて」
と先生に言われて、ああ、それめっちゃいいなあー!とおもった。
その英語がいい。その英語をしゃべれるようになりたい。

この日の英会話は、英語の勉強に奥行きを感じて、1語の裏に思いやりを感じて、そしてそれを教えてくれた先生自身に、とても魅力を感じた。
とても素敵なひとだとおもった。
スージー先生です。