バーガーの行列にめっちゃ並んだ話

過去にさかのぼる。

6月12日。
SHAKESHACKというバーガー店の10周年記念イベントで、フレンチなどの有名シェフとのコラボバーガーが食べれる、とTちゃんから聞いて、一緒に行くことに。
Tちゃんは別日に一度行っていて、そのときは1時間半待ったそうであった。

そして、当日。
たぶん信じられないと思うが、ありのままに告げる。なんと我々は、7時間並んだ。
7時間。
11時に並びはじめ、7時前に食べ終わった。
あんなに並ぶつもりはなかったのだ。もうあと1時間ぐらい?がえんえんと繰り返され、進まず、20センチ進み、止まり、困惑し、途中からここまで並んだんだからモトをとりたい、と覚悟が決まり、通算で7時間としたときに、わたしたちは「これはネタになる」と笑った反面「これはドン引きされる」と真顔になった。

この日の記憶はやけにふわふわとしているのだが、印象に残ったことだけ書き留めておく。

★アメリカ人はこういうふうに並ぶのが嫌いなのかと思っていたら、意外に並ぶのをいとわない人が多いそうだ。よくこういうイベントで行列についているのだと。(しかし、翌日の英会話で言ったらスージー先生は理解に窮する顔をしてたので、もちろん人による)

★3時間ほど並んだ頃、突如として男二人組が服を脱ぎはじめ、トランクス一丁になり、ヒュー!!などと叫んだり歌ったり踊ったりしたあげくに、セキュリティサービス(警官のような人)に連れて行かれていた。
気持ちはわかる。連れて行かれる際の静まった背中に少し哀愁を感じた。

★5時間ほど並んだ頃、Tちゃんとしゃべっていたら、「僕、日本語しゃべれるよ」と謎の通りがかりの中国人のメガネお兄さんが立ち止まる。全然立ち去らずにどうでもいいことをしゃべるので、わたしは内心「こいつこのまま横入りする気じゃないだろうな」といぶかしむ。そこに東洋美人の彼女がやってくる。何やら英語で「ここで待つかあっちで待つか」みたいなことを言い始めたので、「絶対横入らせねーかんな!!」と思ってたら、にこやかに「さよなら」と去って行ったので、自分を恥じた。フレンドリーにしゃべりたかっただけなのかもしれない。

★Tちゃんが自分は性格が悪いから、つい裏を考えてしまうと言っていたので、「いや、わたしなんかさっきの中国人の兄さん横入りしようとしてんじゃないかと思って、超警戒してたよ。絶対入れねー!!って思ってた」と言ったら、にこやかに対応してたはずのTちゃんもまったく同じことを考えてたらしく、余計に親近感が湧くと同時に、ほっとした。

★Tちゃんの旦那のSくんは、一番最初の飲み会で会ったことがあるのだけど、警戒心に満ち満ちたわたしが「このひとめっちゃいいひと」と最初から感じたぐらい、いい人オーラでてる。
「Sくんどんな人なん?」と聞いたら、旅行が好きで、「世界の車窓から」みたいな番組もすごく好きでよく見ているらしい。二人は週末や休みになると、本当にあちこち旅行したり、観光してて、アクティブ。でも、たぶん旦那の方がこういうの好きじゃないとそうならないと思うので(なぜなら仕事がハードなので、週末休んでたいひとも多い)納得した。
あと学生時代、陸上部だったそうで、今も週末走ってるのだと。「走ることは、何も持たないままできてお金もかからない、誰でもできるスポーツなんだよ!」とTちゃんに言っていたという。
なんとなく先輩が剣道について「竹の棒を持って、奇声を発しながら、(中略)んだよ」と言っていたことを思いだし、比較した。
TちゃんとSくんのコンビは、なんか萌える

★7時間というときについて。これは、やっぱり体がだんだん麻痺してきて、あんまりそのとき何を考えてたか覚えてないし、何をしゃべっていたかも覚えていないのである。
そして、振り返ってみるとだいたい2時間半ぐらい並んだぐらいの感覚なのである。不思議。でも並んでるときは途方もない感じ。正気だと並べない。

★バーガーはうまかった!!!!すごい飢えていたせいもあるし、苦労が報われるという最高のスパイスもあるけど、とりあえずうまかった!!!!なんか色々入ってたけど、もう細かく思い出せない!!一口目がすごく幸せの味がした、ということしか言えない。でもまた7時間かけて並ぶかと聞かれたら、15分で普通のバーガー買う方がいいっす☆

★行列に並ぶの嫌いだし、食べ物にもそんなにこだわりのないわたしがなぜ7時間並べたかというと、「もう一生こんなに並ぶのはやめよう。一生に一度ならこんな経験も貴重」とおもったのと「Tちゃんとは長時間一緒にいてもだいじょうぶ」だったから。会うの3回目だったんだが、それで7時間って、わりとすごい。なんとなくそれは嬉しいこと。

おしまい。